※文章をアップデートしました。(2022/8/19)

 

ご存じでしたか?
下水道には、「合流式」と「分流式」があることを。。。

下水道と一口で言っても、汚水と雨水を同じ管で処理施設まで運ぶ「合流式」と、汚水と雨水を別々の管に分け、汚水だけを処理施設に運び、雨水は川などに流す「分流式」とあることをご存じですか?

「合流式」下水道であっても、管が大きければ問題がないのですが、普通はある一定の量を超えると汚水と雨水の混じった水が川などに流れ込む仕組みになっているそうです。

つまり、トイレや洗濯機などからの汚水がそのまま川に流されているのです!
(もちろん、大雨が降って、下水管が容量オーバーになった時だけですが)

で、松川にも、合流式下水道からの出口が4カ所あるそうです。
今は、「合流式下水道緊急改善事業」が行われ、「松川雨水貯留管」が完成し、ほぼ下水の臭いはなくなりましたが、それまでは、松川が大雨の後、なんかにおうなぁと思われた方。そういう理由があったのです。
におうだけでなく、生態系にも悪影響があるそうです。

ただ、合流式から分流式に変えるには、莫大な費用がかかるそうです。

松川では、「合流式下水道緊急改善事業」と「松川雨水貯留管」工事が行なわれて、濃度の濃い下水が流入する可能性はかなり低くなりました。

合流式下水道緊急改善事業(富山市)
https://www.city.toyama.toyama.jp/jogesuidokyoku/gesuidoka/goryusikigesuidoukinkyukaizen.html#gouryusiki

事業の目的
合流式下水道における雨天時の未処理下水の放流は、水質汚濁や悪臭の発生、公衆衛生上の観点から大きな問題となり、早急な改善対策が必要であることから、平成15年に下水道法施行令が改正され、平成25年度までに改善対策を完了することが義務づけられました。
これを受けて富山市では「富山市合流式下水道緊急改善計画」を策定し、平成17年度から改善事業を開始し、浜黒崎浄化センターにおける高速ろ過施設の整備を始め、四ツ谷川流域における部分分流化工事まで、足掛け9年間をかけて施設整備を進め目標どおり平成25年に完了しました。
 
松川雨水貯留施設整備事業(富山市)
http://www.city.toyama.toyama.jp/jogesuidokyoku/gesuidoka/matsukawausuichoryu.html

事業の目的
富山市では、戦災復興都市計画事業の着手と共に、昭和27年から下水道の調査と計画に着手し、中心市街地である富山駅南側から城南公園付近までの約277ヘクタールを生活排水と雨水を1本の管に流す合流式下水道により整備を行ってきました。
この合流式下水道は、大雨の時には、生活排水と雨水が混じりあった下水を全量処理場へ流すことができず、一部がそのまま松川などの公共水域に放流される欠点があります。
また、都市化の進展や近年の異常気象による集中豪雨によって、浸水被害が頻繁に発生しています。
このことから「松川の水質保全」と「浸水被害の軽減」を目的とした松川雨水貯留施設の建設に着手し、平成30年5月に竣工、供用開始となりました。

 

★下水道についての関連リンク
○国土交通省
http://www.mlit.go.jp/crd/city/sewerage/yakuwari/cso_kaizen.html

■合流式下水道の緊急改善
合流式下水道は、汚水と雨水を同一の管きょ系統で排除する方式であり、浸水防除と水洗化の普及促進が同時に図られるとともに施工が容易で安価なため、昭和30年ごろまで大都市等を中心に積極的にその整備が図られた。その結果、現在、合流式下水道を採用している市町村は全国の約1割、整備面積の約2割、普及人口の約3割を占めている。
しかし、近年は、合流式下水道から雨天時に公共用水域に流出する未処理下水により、水質汚濁上、公衆衛生上の問題が発生しているため、この改善を緊急的に実施する必要がある。

■合流式下水道緊急改善事業
東京お台場の海岸にオイルボールが漂着したことをきっかけに合流式下水道の問題が社会問題として取り上げられたため、国土交通省は、関係機関と連携しながら対策を検討した。この結果をふまえ、全国で合流式下水道を採用している192都市全てを対象に概ね10年以内に合流式下水道の緊急改善を実施するものとする。また、地方公共団体の合流式下水道の緊急改善への取り組みを国も積極的に支援するため、平成14年度より「合流式下水道緊急改善事業」を創設し、その推進を図っている。